宇治の占い師ゆめのうきはし教室

勉強……苦手なんだよな。それはともかくとしてよろしくお願いします。

No70 タロット11

6:恋人

正位置の意味
誘惑と戦う、自分への信頼、価値観の確立、情熱、共感、選択、絆、深い結びつき、結婚、継続。
逆位置の意味
誘惑、不道徳、失恋、空回り、無視、集中力欠如、空虚、結婚生活の破綻、無干渉。
アーサー・エドワード・ウェイトのタロット図解における解説では「魅力・愛・美」を意味するとされる。

 

15世紀頃の初期のタロットでは複数の男女が人生を謳歌する構図で、単純に恋愛そのものを表していたようにみえる。ウェイトは無駄を省いて均衡の取れた1組の男女を書き表した。ウェイト版に描かれている人物は、旧約聖書のアダムとイヴ(ユダヤ教聖典・タルムードのイブとリリス又は女神アプロディーテーとイリオスの王子・パリスとも)がモチーフとされる。アダムとイヴのエピソードによれば、2つの樹に生っている実は「死んでしまうから」食べてはいけないと神に命じられていたが、知恵の樹の蛇が「その実を食べると目が開け、神のように善悪を知ることができるから禁じているだけ」とイヴに唆すことで、共に盲目のイヴとアダムがその実を食べてしまい、目が見えて自身が裸であることを恥じ、イチジクの葉を綴り合せて身体を覆ったのだとされる。後に2人は神の怒りを買い、エデンの園から追放されてしまうのである。キリスト教における人間の「原罪」の思想が描き出されたのはこの2人が犯した罪からであるといわれている。